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大学入学「共通テスト」について~センターとどこが変わったのか~

 

今年度スタートする「共通テスト」。

入試改革の目玉の一つだった英検などの民間試験導入が見送られ、リスニングの配点は高くなったけど、結局、あまり変わらないのでは…

 

いえいえ、大幅に変わっているんです!

 

■まず、文法問題がない!

 これは、ラッキーと思う受験生が多いでしょうね。センターでは、20問の短文穴埋め問題があり、さらに、並べ替え問題などもあったので、語彙と(かなり細かな)文法の知識が必要でした。しかし、共通テストには、文法を問う問題がありません。

 

■発音、アクセント問題もない!

 元々配点が低かったのですが、完全になくなりました。

 

■ひたすら、読んで答える問題が続く!

 お知らせ、レポート、ストーリー、論説文など、様々なスタイルの問題文が出されます。センター試験は、アカデミックな内容の問題文が多かったのですが、共通テストは、(アカデミックなものもありますが)より実用的でバラエティーに富んだ印象。どちらかと言えば、英検よりTOEICに近い雰囲気があるかもしれません。

 ホームページやネット記事から引用したような設定の問題文も多く、実際にありそうな自然なフレーズが使われています。単語も特に最初の方の問題には)実用的なものが多く、受験用単語集にはあまり載っていないけど、実際には結構使うのにと思っていた単語がガンガン使われています。

 

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 そんな訳で、今までの学校の試験や模試に慣れている受験生にとっては、ちょっと違和感があるかもしれませんね。けれども、共通テストの対策を丁寧に進めていくことで、より実用的な英語を読んで理解する力が付くような、非常によく作られている試験だと思います。

 

 ただ、センターの問題は、発音あり、語句文法あり、並べ替え、会話、長文…など、色々な形式のものがあったので、時間の感覚がつかみやすく、集中力を切らさず最後まで行けました。しかし、共通テストは、ひたすら読んで答えるというのが最後まで続くので、自分が今どこにいるか見失ってしまいそうです(慣れれば大丈夫だと思いますが…)。

 

 それと、やはり文法や語彙問題を、少し残しておいた方が良かったのではと思います。そうしないと、高校で学ぶ細かな文法など覚える意味がないと感じる学生が多くなるのでは…と懸念します。

 

 さて、塾では現在、高校3年生向けに共通テストの練習問題をスタートしています。解いて終わりではなく、隅々まで読んでしっかり理解する。時間に余裕のある今だからこそ、練習問題をフル活用、ずっと使える本物の実力を養ってもらいたいです!